タイトルは織田信長となっているのですが、
主人公は明智光秀。
明智光秀の人物設定を、几帳面で古くからの権威を重んじている点を強調して
描いているため、斎藤道三編の時のような爽快感はなく、
話としては暗くなりがちになってしまっている。
この本に限ったことではないでしょうけど、
明智光秀は革新的な信長との対比として
このように描かれることが多いのかな。
本能寺の変の時の光秀の細川親子にあてた手紙をクローズアップして
悲壮感を出しているあたりは良かった。
また几帳面な光秀が話を2転3転させているところも良かった。
一線を越えてしまった後の焦燥感が伝わってきました。
ちなみにセンゴクって漫画の光秀はすごい(笑)
狂人って感じで描かれてます。
国盗り物語〈第3巻〉織田信長〈前編〉 (新潮文庫) 司馬 遼太郎 新潮社 1971-12 by G-Tools |