春の陽気に包まれ、ご機嫌で出発。イマムーと湯袋峠で待ち合わせ。特段不安もなくゆっくり下ってたんですが、つくばねの手前でウェットな路面がありました。いつものところです。真っ直ぐ抜けて右カーブしようとしたら、前輪が見事に滑って大落車！
味わった事のない痛みが右肩に走った。これほどの痛み・・・尿管結石疑惑以来だぜ。冷や汗が酷くてゲボ出そう。迷走神経反射だ。しかしここはブラインドコーナーな立ち上がり。呑気に昼寝してたらアンラッキーとダンスっちまう。早く路肩に逃げなきゃ。
とりあえず頭、ヘルメットは凹んでいるけど、割れちゃいない。脚は両下肢とも屈曲進展できる。全身擦過傷だらけだけど見なかったことにする。さて右肩。触った瞬間わかった、骨折端が触れる。駄目だこりゃ。痛くて動けない。立つとか無理、クララじゃあるまいし。しかしそんな時フラッシュバックして来たのは神々の山嶺、グランドジョラスでの羽生丈二。視界が劇画調になった気がした。大袈裟じゃなく5cmずつ這って動いた。路肩に向かう4mがエベレスト山頂ほどに遠い。二次災害にならないよう自転車も引きずった。あんなに遠かった路肩が少しづつ近づいてきた！上半身が路肩の線を越えたとき思った。「生還」。
ここまで一緒に左手で自転車引きずって来たけど、命助かったと思ったら急にクイックが削れるのが惜しくなったことはここだけの話。
まず妻に電話。「助けて」。すぐに迎えに来てくれるとのこと。
「自爆した お父さんに優しい お母さん」 心の俳句。
「お土産は 笑顔でいいの お父さん」妻の心の代弁。
そして一応車両単独とはいえ、110番通報しました。大変ご迷惑をおかけしました。保険の絡みもありそうでしたしね。
関係各位到着まで右肩が痛くない姿勢を模索していたら、たまたま他のサイクリストや測量の方が通りかかりまして、「救急車呼ぼうか！？」とお声かけ頂きました。丁重にお断りしておきました。医療資源の有効活用です。多分死なないから大丈夫。
その他佇んで事後処理を考えていたらウマ娘二期10話が脳内再生されました。
「僕、もう一度頑張ってみるから！」
僕の不死鳥伝説がここから始まることを、この時はまだ知る由も無かった。
警察さんには申し訳無い気持ちでいっぱいでしたが、顔を起こして事故の説明出来ず。ずっと俯き左向いてました。鎖骨折って自走で帰って来た人とか身近に居るけど、凄すぎ。
警察さんからも何度も救急車呼ぼうって提案を受けましたが、現場検証終了直後に嫁さん到着。良かった、間に合った。
嫁様運転の車で運ばれている際もちょっとした振動で激痛が。横Gが憎い。エアサス欲しい。次買う車はレクサスが良いなとか思った。車に積載された自転車を見たらシートステーが割れてた(；ω；)。
きぬ医師会病院到着。色々な病院に連絡して、ここが家から一番近くで診てくれる病院だった。検査結果、右鎖骨バキバキだった(笑)。うちの娘が乱暴に扱った千歳飴のよう。肩は無事。
レントゲンの時とか大袈裟に見えただろうけど、本当に痛かった。立ち上がることすらままならなかった。冗談じゃなくクララが立つときぐらい時間を要した。立ち上がったときにはガンダム大地に立つ、とテロップが流れた気がした。
とりあえず金曜日手術になりました。鎖骨にプレートを入れるみたいです。プレート・・・「先生、何g重くなりますか？」って聞こうかと思いました。
そして入院。富士ヒル、駄目かもしれん。調子良かっただけに残念でならん。まあ生きて空気吸えてるだけで幸せ。自転車は直せるかわからないけど、ホリ店長とカーボンドライジャパンとかに相談しようかな。窓から今日転んだ筑波山が見える。ああやっちまったなあ。
とりあえず色々ありましたが、私は元気です。
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